航 跡
私は1997年7月1日より国際ロータリー第2570地区ガバナーに就任し、RIグレン・W・キンロス会長の示された「ロータリーの心を」を考えながら無我夢中のうちに出発をいたしました。
(1)公式訪問について
幸いにも善良で公正、寛大な奉仕のできる熱心な活動家のロータリアンに支えられ、当地区でも最古の歴史と伝統のある川越RCを振り出しに、12月12日ホームクラブの深谷東RCを最後として55クラブの公式訪問を無事終了することができました。
私の公式訪問に対しまして、各クラブ、そして多くのロータリアンから賜ったご協力に心から感謝申し上げる次第です。
(2)貧困と飢餓救済について
グレン・W・キンロスRI会長は、諸悪の根源は貧困と飢餓であり、貧困からの脱却は “読み” “書き” “ソロバン” ができる能力を授けること、すなわち識字教育の大切さを訴えられました。
当地区では、「識字率向上運動」として、ユネスコ協会提唱の「寺子屋運動」を積極的に支援し、書き損じはがき及び未使用テレカの回収による協力(募金活動)を大々的に行ないました。
そして、その結果を基に全国のロータリアンの奉仕活動へとその輪を広げ得たことは心に残ることでありました。
(3)世界社会奉仕(WCS)について
ストリート・ピープルの救済策として、仮設住宅(プレハブ)を建設するというRIキンロス会長の提唱に対し、当地区では、平成9年9月9日(奇数で一番大きい9が三重になった日)、所沢RC公式訪問のときをとらえて、日本での航空発祥の地で翼に乗せて「感謝(サンキュー)」の気持ちを世界に発信しました。そして「39基金」の募金活動をお願いいたしましたところ、全分区代理を筆頭に55の全クラブ会長のご快諾を得て、全国に先駆け9分区1クラブずつが同額の補助金によるシェルターをバングラディシュに贈ることができました。これは特筆すべきことでありました。その後も39運動は全国的な広がりを見せ、世界の貧困と飢餓の救済に皆さんの善意が大きな波となって伝わっています。
また、フィリピン第3790地区の大洪水に対し100万円の義援金(見舞)を贈りました。
「命の泉」基金については、RI財団の同額補助金を活用したプロジェクトとすべく目下努力中であります。
(4)新世代「青少年」活動について
インター・アクト、ローター・アクト、国際青少年交換、R財団国際親善奨学生、米山記念奨学生等多くのプログラムを開発し、資金とエネルギーと時間を投資して若人を育て、彼らに未来を開拓する機会を提供してきましたが、本年度はさらにRYLA(Rotary Youth Leadership Awards)を復活し、21世紀のロータリーの良き理解者をつくるべく「人間の構築」を考え、ライラ委員会を新設し、「救急救命の特別講習会」を実施しました。
日比の青少年短期交換については、私たち夫婦がチーム・リーダーとして参加し、日豪の青少年交換チームリーダーは大舘直前ガバナー夫妻にご足労願いました。
(5)再開したGSEについて
9年ぶりに本年度GSE委員会を設置し、石川委員長をはじめ委員の努力で、研究グループ交換を希望する国として、米国第7630地区とマッチング、受け入れは1998年11月13日〜12月12日、そして派遣は1999年4月16日〜5月14日の期間が同意されました。
(6)地区大会について
1998年4月4日〜5日、深谷市立文化会館において、谷口RI会長代理(横浜東RC)をお迎えし、2800余名の参加者を得、盛会裡に実施できました。参会者に心から感謝いたします。
(7)インターネットについて
当年度は試行として、ロータリー情報、広報雑誌の両委員会のメンバーを中心に「インターネット導入検討準備会」を発足しました。
(8)地区史編集について
当地区分割後10年の節目に当たり、地区史編集委員会を設置し、田中一郎パストガバナー及び岩崎利一委員長に特段のご苦労をいただきました。
(9)その他の事項
- ガバナー・ノミニーの辞退と繰り上げ就任
1998〜99年度ガバナー予定者、立原利夫ガバナーノミニーが病気療養のためご辞退され、急遽1999〜2000年度ガバナー予定者の本塚文雄ガバナーノミニーに繰り上がりの要請を行ないました。
- 1998年1月12日〜15日、インドのデリーで「規定審議会」が開催され、牧野パストガバナーが出席しました。
- 河野秀夫パストガバナーが1998年1月6日ご逝去なされ、1月17日(土)ご葬儀が熊谷市円光2-8-1「報恩寺」で行なわれました。
- 1998年4月26日、熊谷南RCの認証状伝達式が熊谷市内ホテルサンルート・ガーデンパレスにて盛大に行なわれました。特別代表 清水利夫(熊谷東RC)氏、初代会長 萎沢利行氏、実行委員長 橋本与四郎氏でありました。
- ガバナー月信を会長・幹事に送達することとしました。
私はガバナーとして、諸先輩から賜ったご教導、ご支援ご協力に心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
「地区のあゆみ3」より
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