ロータリーは奉仕を学び実践する場です。「奉仕の理念」を掲げ、五大奉仕部門で「奉仕の理念」の実践を目的としています。職業奉仕は奉仕の第二部門であり、「あらゆる職業に携わる中で奉仕の理念を実践していく」ことです。
この実践すべき奉仕の理念とは何か。親睦と相互互恵主義での事業の繁栄を目指すことから出発し、経営学であるシェルドンのサービス学がそのまま「ロータリー理念」であった時代に大きく発展し、その「ロータリー理念」を「職業奉仕理念」に、そして五大奉仕部門に通じる人道的「奉仕の理念」に発展させたロータリー。ロータリーの職業奉仕を理解することは、原点であるシェルドンの「Service…奉仕の理念」を理解することだと考えます。
人道的奉仕の「超我の奉仕」、職業奉仕の「最もよく奉仕する者、最も多く報いられる」という二つのモットーに示されるロータリーの「Service…奉仕」、これは「無償と有償」の両方で為される「サービス」であり、職業奉仕では「報酬を得る仕事としてのサービス」が前提であって、これを理解し研鑚するのが職業奉仕部門の役目だと思います。
職業奉仕は、「職業を通じて社会に奉仕するということ」とも言えますが、クラブ会長の皆様には、クラブの活動を通じロータリーが職業奉仕について表明していることを会員に伝えて頂き、ロータリアン各自が奉仕の理念を自己の職業の実践に役立てて頂けるように、またクラブの「奉仕プロジェクト」として、RIの「職業奉仕の新方針」に基づく職業奉仕活動の実践をして頂けますよう、当部門は活動したいと思います。
具体的には、地区研修・協議会で詳しくお伝えいたしますが、
1.職業奉仕理念の研鑚
奉仕の理念は、決議23-34「社会奉仕に関する1923年の声明」に「最もよく奉仕するもの、最も多く報いられる」「超我の奉仕」というロータリー哲
学に表されています。また、「他人のことを思い遣り、他人のために尽くす」という昔の公式名簿での解釈があります。
これらの原点であるシェルドンの講演等での言葉を紹介し、「奉仕の理念」を研鑚したいと思います。
2.「職業奉仕の新方針」の実践
2016年の規定審議会でクラブ定款の職業奉仕の定義にも追加されましたが、「職業奉仕は会員個人とクラブ双方の責任である」と、1987年に40年ぶりに開催されたRI職業奉仕委員会、1987-88年度RI理事会により「職業奉仕の新方針」が示されています。本来の職業奉仕に加え、社会奉仕的な活動として「職業上のスキルを生かし社会に奉仕する」ことが要請され、各クラブのご協力を頂き、埼玉県教育局の「フレッシュ高校生社会体験活動プログラム」の支援を地区の事業として行います。
3.1月の職業奉仕月間の活用
4.「ロータリアンの行動規範」の普及
「ロータリアンとして、私は以下のように行動する。」との「ロータリーの行動規範」が2011年にRI理事会により8項目で創設され、1989年制定の「ロータリアンの職業宣言」が修正されましたが、2014年1月に5項目に、さらに10月に4項目の「ロータリアンの行動規範」に修正されました。これの普及を図りたいと考えています。
5.「四つのテスト」の普及
以上、5つ事項をクラブの活動計画作成の参考にして頂けたらと思います。
部門としての奉仕プロジェクトは、前年までは青少年奉仕部門に置かれた「高校生社会体験活動支援委員会」が行い、「職業奉仕委員会」は集合方式の職業奉仕セミナー、グループごとに原則各クラブ1名ずつでの懇談会形式の出前セミナーを開催し、クラブの職業奉仕委員、会長に「職業奉仕」をお伝えすることを、当部門の事業としたいと思います。
自己の職業を社会に有用なものとし、職業を通じ社会に奉仕するロータリアンになりますよう、共に学びたいと思います。宜しくお願いいたします。