職業奉仕委員会
金井福則
[基本方針]
私達は、我らの生業そして四つのテストを奨励しております。この四つのテストのテストとは試練と訳すのだと思います。私はロータリーに入り、この四つのテストを学んだ時に渋沢栄一翁がまとめた「論語と算盤」だと思いました。渋沢栄一翁は「道徳経済合一説」会社が大きくなればなるほど倫理観を大きく持たないと会社は真すぐに進まない、倫理と経済は両輪だと解いております。日本の近代化が進む中、あまりにも皆が金儲け主義に走っているのを見かねて、これは良くないと思い1916年にまとめたのが「論語と算盤」です。
さて、ロータリーでは、1929年世界恐慌にみまわれ、お金儲け主義だけではだめだと気づき、倫理観を持っての生業活動の模索、2年後の1931年24の項目が策定され、それを更に四つにまとめたのが「四つのテスト」です。
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Is it the truth ?『真実かどうか』
商取引において、商品の品質、納期、契約条件などに嘘偽りがないかどうかは非常に大切な基準です。 -
Is it fair to all concerned ?『みんなに公平か』
公平とは平等分配を意味するので、関わりのある人、関係する人、すべての取引先に対して、えた富を公正に分配しているかを問うものです。 -
Will it build and better friendship ?『好意と友情を深めるか』
商取引が店の信用を高めると同時に、よりよい人間関係を築き上げて、取引先を増やすかどうかを問うものです。 -
Will it beneficial to all concerned ?『みんなのためになるかどうか』
商取引において適切な利潤を追求することは当然なことであり、決して恥ずべきことではありめせん。 ただし、売り手だけが儲かった、また買い手だけが儲かったのでは公正な取引とは言えません。その商取引によって、すべての取引先が適正な利潤を得るかどうかが問題なのです。
今後、日本の地方地域では益々人口減少が進みます。私達ロータリアンは、この四つのテストを更に深く取り組んで行く必要性があるのかと思います。
前文にて渋沢栄一翁を取り上げましたが、渋沢栄一翁は何が凄いのか。それは日本赤十字を初めとして、学校、養護施設等600から作り、得た富を全て注いだから凄いのです。私は職業奉仕を一言で申し上げるならば、このように思います「倫理観をもって自分と自分の職業を磨くこと」「自分の生業を通して、適切な利潤で多いに儲けて、得た富を慈善事業に使う」これが職業奉仕だと思います。又これが論語と算盤です。
私達は例会で「我らの生業」「四つのテスト」を斉唱しております。「四つのテスト」は、ロータリーの基本であり、またロータリーの網領との説明文もありますこの「四つのテスト」を実践するのには高潔さが必要であります。
本年度職業奉仕委員会では、会員の皆様方がより一層の「高潔」を学んで頂けるよう委員会メンバー一丸となって頑張りたいと思いますので宜しくお願い致します。