ロータリー米山記念奨学委員会
委員長 渡邊藤男
ロータリー米山記念奨学事業とは、全国のロータリアンからの寄付金を財源として、日本で学ぶ私費外
国人留学生に奨学金を支給し、支援する国際奨学事業です。将来、日本と世界とを結ぶ「懸け橋」となっ
て国際社会で活躍し、ロータリー運動の良き理解者となる人材を育成することが事業の使命です。
平和を愛し、青少年に手をさしのべた“日本ロータリーの父”米山梅吉氏の遺徳を記念する事業として、
1952年、東京ロータリー・クラブは、海外からの留学生を支援する国際奨学事業を始めました。やがてそ
れは、日本全国のロータリー・クラブの共同事業として発展し、1967年に文部省(現・文部科学省)を主
務官庁とする財団法人ロータリー米山記念奨学会が設立されました。
ロータリー米山記念奨学会は2020年7月、財団設立53周年を迎えます。
50有余年の歴史を持ち、世界に類を見ない日本ロータリー独自の多地区合同プログラムとなっておりま
す。
『米山シンボルマーク』
重なり合うハートは「ロータリアン」と「奨学生」です。外国人留学生の支援・交流を通じて国を超えた信頼関係を築き、世界の平和を 願う“心” を育てるという、事業創設の願いが込められています。手は、そうし た“心”を生み出すと同時に、当事業がロータリアンの手で支えられていること を示しています。
『世話クラブとカウンセラー』
日本には約2,300のロータリークラブがあります。そのうち1つのクラブが、1人の奨学生の「世話ク
ラブ」となります。米山奨学生は世話クラブの例会へ出席することが義務づけられていて、そこで奨学金
の受け渡しを行います。これは米山記念奨学会独自のシステムです。
もう一つの特徴はカウンセラー制度です。奨学生1人に対し、世話クラブのロータリアンの中から1人
がカウンセラーとなります。カウンセラーは、奨学生の個人的ケアにあたるアドバイザーです。
2020-21年度2570地区の米山記念奨学生は16名です。昨年度より1名減しております。
国別で見ると、中国6名、韓国2名、マレーシア2名、ベトナム2名、ネパール1名、カメルーン1名、
ウズベキスタン1名、ケニア1名です。
寄付の増減により奨学生の人数が変わってきます。2570地区ロータリー記念奨学委員会では前年通り、
普通寄付+特別寄付10,000円で15,000円の寄付をお願いいたします。
2019年の2570地区個人平均寄付額は12,313円でした。
最近、会員から奨学生はお金に困ってなさそう、日本の学生に支援した方がいいのでは?等の質問をよ
く聞きますが米山記念奨学会の見解としては、米山記念奨学会の使命は、日本と世界、特にアジアの国々
を結ぶ「懸け橋」となって、平和と国際理解を推進する人材を育成するという「国際事業」であるので、
1人でも多くのアジア留学生を、迎え入れ支援するという、従来の方針と伝統を堅持します。
また、領土、歴史問題でぎくしゃくしているのは、国家対国家であって、日本への留学を目指している
学生とは関係ありませんとの見解が出ておりますので、皆様よろしくお願いいたします。