戦略計画委員会

戦略計画委員会

戦略計画委員長
戦略計画委員会 委員長
細井 保雄(行田さくらRC)

戦略計画とは

  ロータリーがこれからもダイナミックな組織であり続け、世界中の地域社会に貢献していくための将来への指針となるのが、ロータリーの戦略計画です。(以前は長期計画と翻訳されていました)
 この戦略計画は、アンケート調査、フォーカスグループ(座談会調査)、委員会、会合を通じて集められた会員の意見を基に形づくられました。ロータリーがこれからも目標に向けて前進し続けていくために、戦略計画は、ロータリアンの願いや希望を取り入れながら進化していくものです。

RI 戦略計画委員会の経過
2002~03年 理事会はRI戦略計画を提案し、ロータリアンを動員して、全地域のロータリー活動の現状を調査。
2004年6月 規定審議会はRI戦略計画委員会の設置を承認。6年任期の6名の委員で構成。3年毎の見直し。
2007年1月 事務総長がRI戦略計画部局を創設。
2007年4月 2007年4月規定審議会は戦略計画の進行状況と現状を確認。
2007年6月 理事会はRI戦略計画の使命、ビジョン、モットー、中核となる価値観、そして7つの優先項目を承認。
2009年7~8月 3年毎の国際ロータリー活動及び意識調査。
2009年11月 RI理事会は調査結果に基づく戦略計画委員会の新戦略計画を承認。
2010年7月 2010~2013年戦略計画発効。
[2010~13年戦略計画は、3つの優先項目と中核となる価値観、ビジョン(のちにコアエッセンス)、ミッションからなる戦略計画]
2012年 アンケート調査実施。RI戦略計画に対するロータリアンからの強い支持があることを確認。
2013年9月 戦略計画の評価、RIと財団とのより良い連携などのために会長はロータリー戦略評価委員会委員を任命。
2014年 アンケート実施。RI戦略計画における方向性が適切であることを確認。
2012年と同様、ロータリアンは戦略計画の優先項目とその目標を強く支持。
2015年 RIとTRFの緊密な連携を持った合同戦略計画委員会が設置。
2016年 規定審議会の決定で、合同戦略計画委員会が発展的に解消され、戦略計画委員会は4年任期の8名の委員となり、委員のうち4名は理事会より任命、残りの4名はロータリー財団管理委員会より任命されることとなった。
2017年6月 ロータリーの新ビジョン声明が承認された。
2018年6月 2019年7月より5年間の新しい優先項目が承認された。

戦略的優先事項

 ロータリーをより良くしようという構想の下に始まったロータリーの戦略計画は、活発なクラブを基盤とする世界有数の組織となり、寄付したいと思われる財団を築き、グローバルなレベルで存在感を表し、世界34,000の地域社会で活動する団体としてのロータリーの認知を高めることを目指しています。
2010年以来、RI理事会は、ロータリーの戦略計画における3つの優先項目(クラブのサポートと強化、人道的奉仕の重点化と増加、公共イメージと認知度の向上)の目標を実現するために、クラブと地区が活用できる数々のリソースやツールの開発を推進してきました。「ロータリーとは何か」「ロータリーは何をする団体なのか」というロータリーの中核を表すのが、これら3つの優先項目です。

戦略的優先事項 2019年7月から新しく4つの優先項目となりました。
優先項目1 「より大きなインパクトをもたらす(Increase Our Impact)」

 ロータリーは、人びとの生活をより良くするための変化をもたらそうと努力しています。ロータリー会員は、幅広い奉仕活動でボランティアとなり、資金的なリソースを捧げていますが、今後は活動の結果と成果をより効果的に図っていきます。ロータリーは、プログラムに力を注ぎ、持続的な影響を実証することによって、入会者、協力団体、寄付者にとって魅力ある団体であり続けることができます。

目的:
  • ポリオを根絶し、残された資産を活用する
  • プログラムおよび提供する体験に焦点を当てる
  • 活動成果を挙げ、それを測る能力を高める
優先項目2 「参加者の基盤を広げる(Expand our Reach)」

  人びとは、世界に変化をもたらし、人間関係を築く方法を求めています。私たちは、人びとが求めていることをロータリーで見つけられるよう、どのように手助けできるでしょうか。その答えは、より多くの人や組織が参加できるユニークな機会を創り出すことです。クラブは、これからもずっと大切です。その一方で、全世界に会員基盤を広げるために、より多くの参加者をロータリーに迎え入れる画期的なモデルをもって現在の構造を拡大し、一体となって行動できる意義ある方法を提供していきます。

目的:
  • 会員基盤と参加者の基盤を広げ、多様化する
  • ロータリーへの新しい経路を創り出す
  • ロータリーの開放性とアピール力を高める
  • 活動成果とブランドに対する認知を築く
優先項目3 「参加者の積極的なかかわりを促す(Enhance Participant Engagement)

  今日の変わりゆく世界でクラブが直面している課題を認識し、ロータリーは、会員の参加と維持を促すような経験をクラブが提供できるよう支援します。会員に経験と価値を提供できるようクラブを支援することで、ともに奉仕し、人間関係を広げ、より満足のいく経験をロータリーで得られる機会を、ロータリアンや他の参加者に提供することができます。

目的:
  • クラブが会員の積極的参加を促せるよう支援する
  • 価値を提供するため、参加者中心のアプローチを開発する
  • 個人的/職業的なつながりを築くための新たな機会を提供する
  • リーダーシップ育成およびスキル研修の機会を提供する
優先項目4 「適応力を高める(Increase our Ability to Adapt)」

  ロータリーのビジョンを達成し、変わりゆく世界の傾向に追いつくため、構造と文化を進化させなければなりません。私たちは、すべての参加者を効率よく、柔軟に、効果的に支援できるような運営とガバナンスの構造を築きます。

目的:
  • 研究と革新、および進んでリスクを負うことへの意思を奨励する文化を築く
  • ガバナンス、構造、プロセスを合理化する
  • 意思決定におけるより多様な考え方を育むために、ガバナンスを見直す

ロータリーのビジョン声明(VISION STATEMENT)

私たちは、世界で、地域社会で、そして自分自身の中で、持続可能な良い変化を生むために、人びとが手を取り合って行動する世界を目指しています。
(Together, we see a world where people unite and take action to create lasting change―across the globe, in our communities, and in ourselves. )

戦略計画立案プロセスの概要

第1段階
現状分析
クラブの現状はどうか?
第2段階
ビジョンの作成
どのようなクラブになりたいのか?
第3段階
計画の作成
どのようにビジョンを実現できるか?
第4段階
進捗の確認
目標への進み具合はどうか?
  • 取り組むべき戦略的課題を特定する
  • クラブの長所と短所を把握する
  • 会員の満足度とニーズを調べる
  • 地域社会にある機会と課題を特定する
  • クラブが実現したい特徴を5~7つ挙げる
  • ビジョン声明をつくる
  • 戦略的優先事項を定める
  • 年次目標を立てる
  • 活動項目、実施期日、必要なリソースを挙げる
  • 年次目標に向けた進捗を確認する
  • 目標を達成できなかった場合、その理由を特定する
  • 行動計画を見直し、調整する

 目的地にたどり着くために地図が必要となるように、クラブや地区が目標とビジョンの達成に向けて行動するには戦略計画が必要となります。ロータリーで実施した調査によると、戦略計画を立て、それを実行しているロータリークラブでは、そうしていないクラブと比べてより活発であり、会員の満足度も高いことが分かっています。
 当地区では、地区レベルで、又各クラブで機会ある毎に戦略計画を構築したいと考えます。

使命(Mission)

 ロータリーの使命は、職業人と地域社会のリーダーのネットワークを通じて、人びとに奉仕、高潔さを奨励し、世界理解、親善、平和を推進することです。

中核的価値観(Core Values)

■ 奉仕(Services)

 ロータリーの奉仕活動とプログラムは、さらなる世界理解と平和をもたらすものであると、私たちは信じています。奉仕は、ロータリーの使命の中で最も重要なものです。私たちは、個々のクラブの計画と活動実践を通じて、奉仕する者に無類の喜びを与え、組織全体に奉仕の文化を創り出しています。

■ 親睦(Fellowship)

 一人一人のニーズに焦点を当てる個人奉仕だけでなく、人類に奉仕する共同活動も重要であると、私たちは信じています。協同による力は無限であり、多くのリソースをもたらし、人生を豊かにし、視野を広げます。親睦のネットワークは、民族や国家といったさまざまな違いを超え、寛容の精神を導くものです。

■ 多様性(Diversity)

 ロータリーは奉仕の理念の下にすべての人々を世界的に結束することができると、私たちは信じています。会員組織において、また活動や奉仕において、私たちは職業の多様性を大切にしています。将来の成功の鍵を握るのは、地域社会の事業や専門職がくまなく代表されたクラブです。

■ 高潔性(Integrity)

 私たちは、活動の結果や目標達成の過程において自らの責任を果たし、また、私たちのリーダーや仲間の会員も同様の意識を貫くことを期待しています。私たちは、仕事や人間関係において、常に倫理と職業の高い水準を固く守っています。私たちは、公平さと尊敬の念を持ちながら人々と付き合い、託されたリソースを良心に従って管理します。

■ リーダーシップ

 ロータリーは、さまざまな分野で指導力を発揮できる世界的なリーダーの集まりです。このようなリーダーシップの力を育むことは重要であり、ロータリー会員は優れたリーダーシップの力を備えていると私たちは信じています。私たちロータリアンは、リーダーとして、これらの中核的価値観を率先して実践します。